【読書メモ】1兆ドルコーチ――シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え
1兆ドルコーチ――シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え エリック・シュミット
1.ビルならどうするか?
大学アメフトのコーチを退任したあとビジネス界に転身し、さまざまなシリコンバレーのテック企業にコーチとして関わり成功に導いたビル・キャンベルのコーチ論。 Appleやグーグル、Amazonなどの巨大テック企業の幹部というのは完璧な人ばかりだと思っていたので、コーチという立場の人がいたというのがまず意外だった。
2.マネジャーは肩書きがつくる。リーダーは人がつくる。
・人がすべて - あらゆるマネジャーの最優先課題は部下のしあわせと成功だ。
・「旅の報告」から始める - チームメンバーの連帯感を生み出し高めるために、旅の報告など仕事以外のプライベートな話題からスタッフミーティングを始めよ。
・カネはカネだけの問題ではない - 高い報酬は愛と敬意の証であり、社員を会社の目標に強く結びつける。
プライベートな話題をすると連帯感が高まるのはもちろん知っている。問題は普通に仕事をしているとなかなかタイミングが無いことで、それを機会を決めて作るのはとても良いと思う。 あとカネの話も分かる。若年層の退職が増加していることがうちの職場でも問題になっているけど、その対策が「帰属意識を高める」と書いてあってズッコけてしまったの思い出した。
3.「信頼」の非凡な影響力
・正直で謙虚な人材を見極める - コーチャブルな資質とは、正直さと謙虚さ、あきらめずに努力を厭わない姿勢、つねに学ぼうとする意欲である。
・「フリーフォーム」で話を聞く - 相手に全神経を集中させ、じっくり耳を傾け、相手が言いそうなことを先まわりして考えず、質問を通して問題の確信に迫れ。
・「勇気」の伝道師になる - 相手の能力を、相手が自分で思っているよりさらに深く信頼せよ。そしてもっと勇敢になるようハッパをかけよ。
4.チーム・ファースト
・「正しいプレーヤー」を見つけよ - 人に求めるべき最も重要な資質は、知性と心だ。つまり、すばやく学習する能力と厳しい仕事を厭わない姿勢、誠実さ、グリッド、共感力、そしてチーム・ファーストの姿勢である。
・ 正しく勝利する - 勝利を目指せ。だが献身、チームワーク、誠実さをもって、つねに正しく勝利せよ。
・リーダーは先陣に立て - 物事がうまくいかないとき、いつにも増して「誠意」「献身」「決断力」がリーダーに求められる
・人々のあいだの「小さなすきま」を埋める - 耳を傾け、目をこらし、理解やコミュニケーションのギャップを埋めよ。
5.パワー・オブ・ラブ
・「やさしい組織」になる - 人を大切にするには、人に関心を持たなくてはならない。プライベートな生活について尋ね、家族を理解し、大変なときは駆けつけよ。
・立ち上がって「応援」する - 部下と彼らの成功を派手に応援せよ。
・つねに「コミュニティ」に取り組め - 仕事でも仕事以外でもコミュニティをつくれ。人々が絆で結ばれるとき、チームはずっと強くなれる。
・人を助けよ - 時間や人脈などの資源を、人のために惜しみなく使え。